ICANNを知ると得するかも!?インターネットの資源管理を行う非営利組織ICANNとは

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ドメインに携わる方なら馴染みのあるICANN。

私も最初は、どういう人達が何をしているか分かりませんでいた。

 

ただ、ドメインに携わっていると『ICANN』という言葉を頻繁に耳にします。

これは、知っておかねば…

 

ということで、今回は、ICANNについてご紹介したいと思います。

まず、ICANNとは「The Internet Corporation for Assigned Names and Numbers」の略称です。直訳すると、”割り当てられる名前と番号のためのインターネットの法人”ですね。

インターネットの各種資源を全世界的に調整することを目的として、1998年10月に設立された民間の非営利法人です…つまり、インターネット全体で使われるドメイン名やIPアドレスといった「名前」や「番号」に関する全体的な調整を行うための組織、ということになります。

本拠地は米国カリフォルニア州ロサンゼルス、他にトルコ・イスタンブールおよびシンガポールにハブオフィス、世界6カ所にエンゲージメントオフィスがあります。

本拠地が米国カリフォルニア州ロサンゼルスにあるのには理由があります!

インターネットは米国内の研究ネットワークから発展しましたが、その歴史的経緯から、ドメイン名やIPアドレスの管理は南カリフォルニア大学の研究所に在籍していた研究者、故ジョン・ポステル氏のもとで、IANA(Internet Assigned Number Authority)というボランティア組織が行っていました。

しかし、インターネットの世界的な広がりに伴い、ドメイン名とIPアドレスを取り巻く環境も多様化。それまでIANAが行ってきた割当管理だけでなく、社会的な対応や、ポリシーの世界規模での調整などが必要とされるようになりました。

この流れを受けて、1998年に設立されたのがICANN。ちょうどその頃、インターネットがビジネスとして展開。いかにオープンで、中立な組織を形作るかということについて多くの議論が重ねられました。

ポステル氏が、ICANNの設立とほぼ時を同じくして急死してしまったとのことですが、ポステル氏の遺志を継ぎ、ポステル氏がIANAを運営してきた研究所があるロサンゼルスに今も本拠地があるというわけです。

 

ICANNの主な役割は、

1. インターネットの3つの識別子の割り振り・割り当てを全世界的かつ一意に行うシステムの調整

 a.ドメイン名

    b.IPアドレスおよび自律システム(AS)番号

 c.プロトコルポート番号およびパラメーター番号

2. DNSルートネームサーバー・システム運用および展開の調整

3.  これからの技術的業務に関連するポリシー策定の調整

ドメイン名については、新しいトップレベルドメインの導入や、DNSルートゾーン(インターネットに展開される最大のグローバルDNSシステムであるルートゾーン)の管理なども行っています。

ICANNは、これからの調整活動を民間主導で全世界的に行うことを目的としていることから、その活動は全世界に開かれたものとなっており、関心のある人は誰でも自由に参加することができます。

日本からは設立時から2003年まで慶應義塾大学の村井純氏が、2000年から2003年まで富士通の加藤幹之氏が理事を務め、2004年からは伊藤穣一氏が新たに理事に就任しています。

 

☆ICANNの組織編成

ICANNの基本構造は、理事会と三つの支持組織(Supporting Organization)、および、諮問委員会によって成り立っています。ICANNとしてなんらかの方針決定を行う際は、まず、ICANNの各構成組織による議論に加えて全世界からの自由な参加による議論が行われ、その結果を理事会に勧告するというボトムアップ型のプロセスによってすすめられていきます。その後、最終的な意思決定機関である理事会が、それらの勧告を参考にした上で決定を行います。

理事会では、広範な地域・分野からの代表によって構成され、開かれた透明性のあるプロセスに基づいた意思決定を行います。

理事16名の内訳は、指名委員会(NominatingCommittee:NomCom)によって指名される8名、各支持組織が2名ずつ選出しり代表計6名、At-Large諮問委員会※⑴が選出する代表1名、そしてICANN事務総長兼CEOとなっています。

また、議決権を持つ理事の他に、At-Large諮問委員会以外の諮問委員会およびInternet Engineering Task Force(IETF)※⑵から議決権をもたないリエゾンメンバーが各1名ずつ参加します。理事会内には、次の八つの委員会が設置されており、必要に応じて各種の臨時委員会が設置されます。

※⑴ At-Large諮問委員会

ICANNの諮問委員会の1つで、ICANNの活動の中で個人インターネットユーザーの利益にかかわる事項についての検討、および理事会への助言を行います。

以前は、世界5地域それぞれの地域別At-Large組織(Regional At-Large Organization:RALO)選出メンバー10名と指名委員会選出メンバー5名からなる暫定員会の形をとっていましたが、現在は各RALOより3名ずつ選出される計15名からなります。

※⑵ Internet Engineering Task Force(IETF)

インターネット技術の標準化を推進する任意団体です。設立当初は非公式に存在しましたが、1986年にLABによって正式に設置されました。IETFにおける技術仕様は、RFC(Request For Comments)という名前で文書化、保存され、広くインターネットを通じて参照することができるようになっています。IETFにより、ICANN理事会に投票権のないリエゾンを1名送っています。

 

☆ICANNの具体的活動は??

ICANNの活動はインターネットのさまざまな課題に取り組んでいるため多岐に渡るのですが…

ドメイン名領域では、トップレベルドメイン(TLD)の管理を行っています。

TLDについてはこちらで説明してます〜!

 

例えば、gTLDですと「ドメイン名の登録後、一定期間は無料でキャンセルできる」というルールがありましたが、「ドメインテイスティング」という問題を生み、ICANNでの議論の結果、制度が修正されたり。

新gTLDの設置もICANNの場で決められています。過去には「.biz」「.info」などが導入されてきました。そして今もなお、多くのgTLDを導入すべく議論が続けられています。

このように、ドメイン名だけを見ても、ICANNでの動きが私たちが利用するドメイン名や、そのサービスに関係してくることがわかります。ICANNでの動きを知ることは、ドメイン名はどうなっていくのか、それが自分にどう影響するのかをある程度把握できるようになるのではないでしょうか!?

 

☆ICANNに参加するには…?

国際会議ということで、参加するのは不安…と思う方が多いと思いますが、世界中から毎回1,000人ほどの参加者を集めるICANN会合は、とてもオープンな雰囲気だそうです。

そして、ICANN会合は、インターネット中継環境が整えられていて、現地に行けなくても参加できるというのが大きな特徴です。英語が聞き取れなくても速記録が表示されるので問題ないですよ!

もし、会合に参加できなくても、ICANNの動きを知るには、こちらをチェックするといいと思います。検討状況が随時更新され、最新の情報を得ることができ、ドメインやIPアドレスでお得な情報がゲットできるかも!?

 

※参考:第43回 ICANN報告会

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